2017年04月15日

稗原ゆ〜ず連絡会〜顔が見える関係から

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稗原(ひえばら)ゆ〜ず連絡会は、2015年6月、川崎市宮前区の稗原小学校区内の七つの自治会と医療・障害・介護施設など14団体が集まって発足した。

代表の川田和子さん(63)(=写真中央)は、「高齢化が進み、認知症への不安は誰もが持つ。ひとりの人間として自分を受け止めてくれる地域ができれば不安は少し軽くなるはず」と話す。自治会長の立場から「小学校区内の自治会が連携し、顔の見える関係を増やしていきましょう」と自ら呼び掛けた。

連絡会は2カ月に1回。顔を合わせ地域で起こったことを共有する。小学校の体育館でのイベントや、健康づくりのための勉強会を連絡会の団体・施設のスペースを借りて開催している。中でも「脳&筋トレ講座」では、自らも学び、リーダーとして広める役割を担う人を募集し育成している。「得た知識を顔が見える関係から広めていく」と川田さん。

区内にある「ユーズカフェ」が、連絡会拠点のコミュニティーカフェとして協力し、高齢、障害などの不安について「ちょっと教えて」の相談窓口も担う。「カフェを開こうと自宅を改装したものの、不安で開店できずにいた私の背中を『ここで連絡会、集まりましょう』って川田さんが押してくれたんです」と店主の碓井正子さん(=同左)はほほ笑んでいる。

(2017年4月15日 神奈川新聞掲載 市民記者・清水まゆみ)
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2017年02月18日

すずの会〜住民主体の地域ケア

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「自分たちの介護経験を地域で生かし、介護をする家族をサポートできないか。行き場を失った家族や当事者の集う場所が欲しい」。こんな思いで、PTA仲間5人が22年前、すずの会を結成した。現在会員は72人。2014年には、いつでも利用できる拠点をと、宮前区野川にすずの家をオープンした。

ここでは週2度、「ミニデイ」を開いている(=写真)。利用者の会話が弾み、楽しみの場になっている。ボランティア手作りの昼食は皆完食だ。地域包括支援センターからの依頼で受け入れた70代の男性は、当時事業に失敗し、家族とも別れた独り暮らしの生活保護受給者。リストカットを繰り返す重度のうつ病患者だったが、ここに通ううちに徐々に笑顔が増え、元職人の経験を生かし施設の修繕などにも活躍する。

また、別の独り暮らしの70代男性は、自宅でガスコンロを付けたまま寝込んでいるところを発見され、会を「命の恩人」と言う。この時は、会を支援している医師に連絡し、入院手続きまでを行った。

ボランティアとして活動する元中学校長の津田知充さん(77)は「お年寄りの話からスタッフの私たちが教わることが多い。ボランティアで日当がもらえるのもうれしい」と語る。

代表の鈴木恵子さん(69)はケアマネジャーと社会福祉士の資格を持つ主婦。「住民が主体となって、お互いに地域でケアすることが大切」と語る。

(2017年2月18日 神奈川新聞掲載 市民記者・高橋喜宣)
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2017年01月28日

紙ふうせんの会〜介護苦に希望の道筋

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川崎区田島町に、認知症の家族を介護している人々が集う場所がある。認知症患者を抱える家族会「紙ふうせんの会」だ。介護当事者、既に看取った人を含め30人の会員がいる。

家族介護で途方に暮れていた3家族が保健師を介して出会い、悩みを語り合ううち、「認知症患者の家族同士がもっと身近に支えあえる場所を作りたい」と1989年に誕生した。

会の活動は、月1回の例会と、身近な風景を色鮮やかに描いた挿絵と手書きの文字がぬくもりを感じさせる会報誌の発行だ。例会では、仲間の経験談や失敗談から介護のヒントを得ることもある。

事務局の五十嵐のり子さん(80)=写真左=は、「介護は長男の嫁がして当たり前と言われた時代。介護のため離職をした辛さや孤独に誰も気付いてはくれなかった」と、夫の祖母、両親の3人を介護した当時を振り返る。

「介護者は孤立や自己嫌悪に苦しむ人が多い。社会的サービスを利用して自分だけの時間を大切にするとともに、介護に行き詰ったときには、1人で抱えずに例会に参加して、ストレス発散の場にしてほしい。」と代表の井上まさ子さん(68)=写真右=は呼びかけている。

(2017年1月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・渋澤 和世)
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