2018年07月28日

NPO法人あいけあ〜安心して通える施設

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特別支援学校卒業後、医療的ケアが必要な重度の障害者が安心して通える施設は少ない。卒業後を心配した母親や支援者たちが、自分たちで施設をつくれないかと2015年に学習会を開始した。

17年に「NPO法人あいけあ」=岡安玲代表(52)=を設立。今春、待望の障害者支援の事業所「i.care」が川崎市中原区井田の住宅街に開所した。

現在、同事業所への通所は4人で、全員が車いすで通う(=写真)。設立メンバーでもある看護師の安西美和子さんは、たんの吸引や胃ろう注入を担う。「彼らが発する感情の小さな反応(嫌だよ、がんばったよ)に気づけることがうれしい。ケアのやりがいと喜びを教えてくれた」と話す。

毎日の活動には、通所者の仕事も取り入れ、近くのスーパーマーケットへの買い物や、清掃活動にも出掛ける。近隣の人からは「がんばって」などの声が掛かる。

利用者の母親は「帰宅してきた時の顔つきや表情から、一日を充実して過ごしているのが分かります。一生懸命活動した達成感なのか、いい顔をして眠ります」とスタッフに厚い信頼を寄せる。

安西さんは「社会人として当たり前に地域の中で、必要とされて生きて行くための活動をしていきたい」と話す。「あいけあ」は愛のあるケア、医療的ケアの意味を込めている。

(2018年7月28日 神奈川新聞掲載 市民記者・安達朝子)
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2018年07月21日

Vocalise総合芸術振興協会〜発声訓練で介護予防

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 「声年齢も見た目も10歳若返ることができます」と語るのはNPO法人Vocalise(ヴォカリーズ)総合芸術振興協会理事長の清水由香さん(=写真中央奥)。

清水さんの指導で、受講者は顔のさまざまな筋肉を意識して発声するトレーニングを行う。普段使っていない表情筋を自力で動かしながら発声することで、健康にも美容にも良い効果を生むという。

清水さんはプロの声楽家として長年活躍してきた。豊富な音楽経験を生かし、音楽でつながった仲間と一緒に社会貢献に取り組むため2013年5月に同協会を立ち上げた。現在は演奏活動にとどまらず、誤嚥(ごえん)防止など介護予防に積極的に取り組んでいる。独自に開発したメソッド「フェイスリフティングボイス」は、医療関係者の監修を受けて健康に寄与することも確認したという。

同協会の会員は中学生から88歳まで37人。昨年9月、中原市民館(川崎市中原区)ホールで開催した「健康のためのレクチャーコンサート」がきっかけとなり、多方面から講演依頼が増えた。

受講者からは「むせるのが治りました」「健診で肺活量が増えていました」「何だか若返ったようだねと人に言われました」との声も。清水さんは活動の成果に手応えを感じている。

問い合わせは同協会 電話070(5012)4347まで。

(2018年7月21日 神奈川新聞掲載 市民記者・諸富滋)
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2018年06月23日

川崎市認知症ネットワーク〜孤立させず支援続け

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「認知症の人も一人の生活者として、堂々と生きていきたい!」。この思いの下に、家族会など川崎市内16の市民グループが、1996年に「川崎市認知症ネットワーク」〈柿沼規子代表(74)(=写真右)〉を発足した。

「孤立させない」「認知症を理解して見守り応援する人を増やす」活動を20年以上続けている。家族だけで悩みや困り事を抱え込まず、社会とつなぐことが認知症者と介護する家族の支えになる。同ネットワークは発足時から「暮らしの目線」で地域に認知症への理解を広めてきた。

活動の一つ、認知症啓発寸劇「劇団SOS」の出演者は介護の体験者たち。認知症の人や家族の心理、対応の仕方を分りやすく演じる。男性が悩みを語りやすいようにと「男性介護者の集い」も開いている。

徘徊(はいかい)などで行方不明になった時の不安な体験や、病状の進行で変わってゆく介護生活にどのように向き合うかなど、認知症介護者家族の悩みは深い。地域の隣人たちが、認知症を理解し、見守り、サポートしてくれることを願い、「認知症サポーター養成講座」の講師も派遣している。

柿沼代表は「地域でお互いさまの心が広まり、認知症の人と家族へ手を差し伸べてくれることが、超高齢社会での希望になります」と語る。

(2018年6月23日 神奈川新聞掲載 市民記者・小島博記)
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