2018年08月04日

登戸研究所保存の会〜戦争遺跡を「財産」に

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「明治大学平和教育登戸研究所資料館」(川崎市多摩区)は戦争遺跡だ。戦時中、旧陸軍により、多摩丘陵に広がる約36万平方メートルの敷地に風船爆弾や細菌兵器、偽札などを製造する研究所(登戸実験場)がつくられた。最盛時に千人いたといわれる人員の中には、地元民も多く働いていた。

この遺跡群を後世に残したいと活動を続けているのが、森田忠正さん(73)(=写真中央)が代表を務める「登戸研究所保存の会」だ。発足は2006年。取り壊されようとしていた木造建物の保存を求めて川崎市や大学に働き掛けた。以来、敷地内に散在する戦争遺跡の見学会を毎月行い、これまで案内した見学者は6607人に上る。

資料館には同団体が収集した資料も並ぶ。高齢化で当時を語れる人もいなくなりつつある中、当事者の証言や関係資料を地道に集めてきた成果だ。「どんなことがあっても戦争はしてはならない」と次世代へのメッセージを込め、平和教育にも力を入れる。小中学生向け絵本「ひみつにされた登戸研究所ってどんなとこ?」を発行。「加害者だったんだ」の声も聞かれ、「平和の大切さが子どもたちにも伝わりはじめた」と森田さんは手応えを感じている。

今年「旧陸軍登戸研究所の遺構群」を「川崎市地域文化財」に推薦。戦争遺跡の永続的な保存を目指す。連絡先は森田さん電話 090(2221)4852

(2018年8月4日 神奈川新聞掲載 市民記者・山村由美子)
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2018年05月26日

沖縄の映画を観よう!かわさき〜映像で「今」伝えたい

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「沖縄の映画を観(み)よう!かわさき」の会員、斎藤彰さん(69)(=写真右から2人目)は「川崎には、工場地帯の働き手として沖縄から多くの人々が移住してきた歴史がある。市民の多くは沖縄との関わりを知らない。だからこそ、映像を通してもっと沖縄を知ってほしい」と、活動のきっかけを語る。

団体の設立は2016年9月、会員10人には沖縄出身者もいる。同年11月に上映した「高江―森が泣いている」をはじめ、4本のドキュメンタリー映画の上映会を中原市民館(川崎市中原区)で開催した。

17年の「はての島のまつりごと」は、日本の最西端、沖縄県与那国島を描いた作品。人口1500人の島に突然150人規模の自衛隊沿岸監視部隊が配備される計画が浮上。島民が賛成派と反対派に分かれ、基地問題に翻弄(ほんろう)されていくさまを描く。

参加者からは「穏やかに暮らしていた島民が基地問題で分断されていく姿に心が痛む」といった声や「高江の森の貴重な自然が基地建設のために壊されていくのは悲しいし、憤りを覚える」などの感想が寄せられた。

次回は6月9日(土)午後6時15分から、NHKのドキュメンタリー番組「沖縄と核」を上映予定。会場は川崎市中原区の「エポック中原」。問い合わせは、代表の木瀬慶子さん(67)(=同左から3人目)電話080(3494)2411。

(2018年5月26日 神奈川新聞掲載 市民記者・背戸柳勝也)
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2017年12月02日

かそけしF〜手作り服で井戸寄贈

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「かそけしF」は1年に1回、手作りの服でファッションショー(=写真)を行い、その服やバザーの売上金でカンボジアの小学校に井戸を寄贈している。2005年に発足し、着物のリメークなどを手掛け、現在協力する近隣在住の女性たちは約120人に。

13回目になる今回は、10月21日に川崎市麻生区の琴平神社第二参集殿で開催された。会場には、贈られた井戸水に喜ぶ子どもたちの写真や感謝状が掲示された。

三線のライブ演奏などが披露された後、ショーがスタート。手作りの服を着た有志たちは、参加者に生地の説明を紹介するほか、簡単な作り方を紹介する。「わあ、すてき」と拍手や歓声がわく。

代表の関戸昭子さん(66)はカンボジアを訪れた際、子どもたちが売り子や水くみの仕事をして、学校にも行けない実情を目の当たりにした。その後も友人たちと学校などを何度も訪問し、「自分たちの身の丈にあった支援は何か」と考え、メンテナンスのしっかりした井戸に絞り、これまでに3基を寄贈した。

「かそけし」は淡い、かすかなという意味。名前の由来は、支援がいつまで続くか自信がなかったからという。Fはファッションショーの略。

「毎年、いろんな方が楽しみにして集まってくれる。同窓会気分で楽しいです」とメンバーの一人は長く続いている秘訣(ひけつ)を語る。

(2017年12月2日 神奈川新聞掲載 市民記者・安達朝子)
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