2018年08月25日

ぴんころの会〜作品はオンリーワン

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捨てられていくものに再び命を与えたいと、2017年4月に「ぴんころの会」(川崎市川崎区)は生まれた。会の名称には、人生の最期まで元気に活動しようという願いが込められている。

代表の島村艶子さん(71)(=写真右奥)は「ごみとして捨てられるものを再生する活動の源は、もったいないと思う強い気持ちです」と語る。島村さんの思いに賛同した30〜70代の会員20人は、着物や洋服、セーターなどの不用品を老人ホームや町会、知り合いなどから集める。

これらの材料に、刺しゅうや金箔(きんぱく)で絵を描きタペストリーやバッグに仕上げる。はかまはのれんに、手拭いはポシェットに生まれ変わる。作品は製作者の個性が出るよう心を込めて作るという。どれも他にはないオンリーワンだ。

出来上がった作品は、貸しギャラリーなどで展示販売をするが、いつもほぼ完売する。売り上げの半分は会の活動資金に、半分は製作者が受け取る。会員のやりがいを生み出す仕組みだ。

最年少会員の加納直子さん(39)は「ここでの物作りは、企業の商品開発と同じです」と真剣な眼差しで作業を進める。今後の予定は、9月19日から21日まで東京都品川区の「旗の台ギャラリーながおか」で「もったいない市」を開き展示即売を行う。

(2018年8月25日 神奈川新聞掲載 市民記者・吉川サナエ)
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2018年08月18日

一般社団法人ビブリオポルトス〜人と人を結ぶ本の港

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千冊の絵本を川崎市内40の保育園へ届ける「絵本のまち、かわさき」運動を始めたのは、一般社団法人「ビブリオポルトス」だ。

地域住民に絵本の寄付を呼び掛け、自転車で受け取りに出向く。絵本が不足している保育所に届けるための活動だ。中原区役所の支援を受け、同区の後援事業にもなった。

同法人は、「個人の読書体験を他人と関わるきっかけにして、多くの人に読書の楽しさを伝えたい」と、2014年9月に設立された。代表理事の小松雄也さん(27)(=写真左端)は、「この運動を通じて、地域の住民が社会事業に参加しつつ、子どもたちとのつながりを実感してほしい」という。

小松さんは、芸術家・岡本太郎の言葉「己の夢にすべてのエネルギーを懸けるべき」に感銘を受け、多くの企画を有言実行。「中原区の児童養護施設・新日本学園に10万円で110冊寄贈」に向けクラウドファンディングで支援を募り、6日間で目標額を達成した。支援者の半数以上が同区民だった。地域の人に支えられていると実感した。

同法人の大志は「本は心の財産。市内の小中学生に君だけの一冊を届けて、不読率ゼロを川崎から日本全国に広めたい」である。現在、読まなくなった絵本の寄付を受け付けている(送料自己負担)。送付先は〒211−0041、川崎市中原区下小田中2の21の17の206、小松雄也さん。

(2018年8月18日 神奈川新聞掲載 市民記者・鴇田恵子)
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2018年08月11日

おと絵がたり〜川崎から広がる世界

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地域の昔話をオリジナルの絵と語りと音楽で表現する「おと絵がたり」の活動(=写真)は、2003年に地域の小学校で始まった。主な活動メンバーは8人だ。

6月に中原市民館ホール(川崎市中原区)で行われた年1回の本公演は、老若男女たくさんの人が会場を埋め尽くした。ホーホーホー。森にこだまするフクロウの声や、ピーヒャララ。踊りだすような音色に合わせて 色鮮やかな絵巻が大型のスクリーンに 映し出される。それを見つめる観客の顔は輝きを増し、昔話の世界に引き込まれていく。「見終わった後に温かく幸せな気持ちになった」との声が聞こえる。

同代表の加藤妙子さん(59)は、川崎市出身の児童文学作家 萩坂昇さんの言葉「心のごちそう」に感銘を受けた。おと絵がたりで、多くの昔話を通して観客に大切な心のごちそうを届けたいと思うようになった。

23日から始まる全3回の「ミニ公演と体験会」では、参加者が作品上映を楽しみながら、効果音入れなどの手法を体験。3回のワークショップを通じ、楽しみながらメンバーと一緒に「たまがわのフクロウの話」の上演体験ができる。

加藤さんの夢は、日本全国の面白い話をおと絵がたりで表現し、いつかは外国にも伝えに行くことだ。川崎から広がる世界はもうそこにある。ワークショップの詳細は同団体HP(http://www.cl.bb4u.ne.jp/~otoe-net/)。

(2018年8月11日 神奈川新聞掲載 市民記者・大場雅史)
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